海外ドラマ:パーソン・オブ・インタレストを三幕構成に仕分けてみた。

「パーソン・オブ・インタレスト」 サスペンス、監視社会、「マシン」というテクノロジーガンアクション 見所は多いんですけど、ちょっと三幕構成思い出したのでその復習をして見る。

そもそも三幕構成は映画シナリオの研究からきているものであって、時間も重要で 120分の映画の尺であれば三幕八場構成として見たりできていいんですけど。 しかし45分程のドラマにはマッチしない所もあるらしい、まずは三幕に分けて見る。

今回のストーリーの軸になっている事件は、 麻薬と殺人事件その真犯人、に狙われる女性検事。 目的は女性検事を守ること。

<以下ネタバレです>

「一幕」(0〜12分)
 人物や状況の説明
ホームレス風の男(リース)が不良に絡まれて鬱憤晴らすように反撃。 取り調べの女性刑事(今後関わってくるであろうという感じ。) リースの指紋から複数の事件に関わってることが判明する。 ホームレスだけど強くて、謎を抱えているという事でチャンネルを維持してもらう引きを作ってるのかなと。

保釈金を払って釈放されるがそのまま知らない男達に連れ去られる。 その先で出会ったメガネの男(フィンチ)に協力を求められる。 事件を未然に防ぐというような協力を求められるが断る。 確かに、突然変な話を持ちかけられて信用する方がどうかしてるといえばどうかしている。

 ここまでで、主要な人物は出揃って、舞台となる街、映像表現から監視カメラがキーになりそうなこともわかる。

この後、部屋で寝たのだが、起きたら別の部屋でベッドに拘束されている。 メガネの男から電話がある、隣室からの悲鳴、拘束を破って隣室へ行くと、メガネの男がいて、 (ここの行動はリースに正義感と行動力があるって事ですよね。)
そこで説得される。 リースの過去の話がされて、フィンチの信憑性が上がって。 その女性が関わる事件が起こるのかもしれないという説得力を持ってリースの考えが変わる。

ここで12分になります。 一幕の終わりとともに、ストーリーの目的が設定がされたという風にみました。(タイトルコールも入ってくるので)
その目的は女性検事(ダイアン)が危なそうなので、影から調査して悪人から守る。 これがこの後のストーリーを進める動機づけになっていってます。

「二幕」(12〜31分)
 葛藤の章
主役二人の動機や背景が挿入されており、連続ドラマの第一話という感じ。(マシンの説明は必要) なので、一幕で設定された目的とは直接関係ない話もあります。 これらはシリーズを通してのテーマになるのでしょうか。

今回のキーになる人物ダイアンと、ダイアンが担当する事件の裁判。 怪しい人物としてピックアップされる
 ダイアンの元カレ、
 被疑者の仲間、被疑者の弟。
事件の真犯人とは…。

いくつかの葛藤が織り交ぜられてサスペンスとして盛り上がっていってます。 事件の真相と犯人に近づいていきます。

 ミッドポイントについて
被疑者の弟が真犯人に拉致されてそれを助けた時に、警官バッジが見えて正体判明するところ。 かな、あんちょこかとも思うけど、45分でミッドポイントというのは考える意味あるのかな?

 二幕のラストでは、実はダイアンが犯人の側であったという事が判明する。 その事によって、ここで新しい目的が設定されています。 犯人達はダイアンの元カレ(ウィーラー)が疑いの目を向けてきている事を知っていてウィーラーを殺害しようとしていたので これらの犯罪を食い止めて、犯人達を捕まえることが新しい目的になります。

ここが三幕構成としては重要だと思って、当初の目的というものが達成されるというか、消滅している。ここまでストーリーを引っ張ってきた目的が解決したわけです。 解決する事で別の更に大きな問題を設定する事ができて、それが三幕目を盛り上げる事になる・・・。

「三幕」(31分〜ラスト)
 問題の解決。
犯人と戦って、勝利してハッピーエンド。 二人の主人公が未来に向けて、新しい門出という形で幕を閉じる。 (淡白になってしまいましたが眠いのでご容赦を)

個人的には幕の切り替わる時間指定までして綺麗に三幕に仕分けられたかなと思いました。 良作たりえている海外ドラマはそういう事が分かりやすくなっているという事かもしれませんが。 もっとも、これが正しいかどうかっていうのは分かりませんから。

序章

序章

序章

序章